LINE株式会社様イメージ

LINE株式会社様

大切にしたのはLINEらしさ。
「LINE公式アカウント」が選んだ企業とお客様が親しみやすい、ユーザーサポートとは

  • OMLINE
  • IT・コンサルティング
  • 500-5,000名
  • コンタクトセンター

概要

自社の商品やサービスの満足度を高めるために通話サポートは重要だ。そう理解していても、ユーザー規模が大きくなればなるほど、対応するオペレーターの人件費や設備投資がかさみ、運営の適切なハンドリングも難しくなっていく。通話によるサポートを実施したくても、結局メールやWebフォームでの対応に絞らざるを得ない企業も少なくないだろう。
LINEでは、大企業から中小企業までが利用する「LINE公式アカウント」を利用している顧客に対しても、FAQやメール、Webフォームでサポートの充足を図っていたが、それではお客様が満足できるスピードや回答が提供できない。そこで同社は、テラスカイが提供する「OMLINE-I」を採用し、AIによる自動応答などのテクノロジーも併用して念願の通話サポートを実現した。

30万以上のアクティブアカウントがあるなか、それでも実現したかった通話対応

アカウント事業企画室 Account Planning2チーム 齋藤陽介氏

LINE株式会社
アカウント事業企画室
Account Planning2チーム
齋藤陽介 氏

LINEが提供しているLINE公式アカウントは、ユーザーに対して情報配信やサポート、販促、予約受付、クーポンの発行を通じた来店促進などビジネスにおける様々な場面で活用できる仕組みとして、多くの企業や店舗などが利用している。認証済み且つアクティブなLINE公式アカウント数は実に30万件以上(2021年7月時点)。それだけの規模になれば、当然ながら問い合わせの数も膨大になってくる。
これまで同社は、LINE公式アカウントのユーザーに対して、ガイドマニュアルとFAQをWebコンテンツとして用意し、さらにメールとWebフォームによるサポートを提供していた。ただ、ユーザーのなかには最小限の人数で店舗経営している個人商店も多い。忙しい本業の傍ら、自分たちの知りたい情報にたどり着くのに時間がかかるWebコンテンツや問い合わせ方法は、必ずしも適した形ではなかった。
「LINE公式アカウントは数多くの機能を持つプラットフォームでもあって、お客様の業種、業態、地域も違います。お客様が使う用語や要望もさまざまであって、すべてのお客様に合わせたWebコンテンツの提供が、サポートとしては弱いところがあった」と同社アカウント事業企画室の齋藤氏は語る。
できるだけすぐに解決したい、メールをしたらすぐに回答がほしいという声はもちろん、画面を操作しつつ通話しながらその場で解決したい、といった要望も常に寄せられていた。同じくアカウント事業企画室の中野氏も、「ユーザーがすぐに必要な情報を得られないことで、LINE公式アカウントの各種機能の利用促進につながらなかったり、導入ハードルが高く感じられることがあったかもしれない」という思いを打ち明ける。

Salesforceに貯まっているナレッジをもとに、ユーザーの悩みを最短で解決

アカウント事業企画室 Account Planning2チーム 中野望美氏

LINE株式会社
アカウント事業企画室
Account Planning2チーム
中野望美 氏

通話サポートを導入することができれば、ユーザーニーズに応えたうえで、LINE公式アカウントのサポートとしての課題解決も図れることは確かである。しかしながら30万以上のアカウントからの相談に通話で即時に対応するには、数百人規模のコールオペレーターを配置しなければならず、コストがかかりすぎる。
それでも、「企業とお客様が、親しみやすいUIでシームレスにつながるのがLINEらしさ。であるなら、サポートにおいても同じようにスムーズに体験できることが重要で、電話サポートは不可欠」と考えた齋藤氏は、LINEチャットや、LINEのAIテクノロジーブランドであるLINE CLOVAが提供するチャットボットとの連携が可能な「OMLINE-I」に目をつけた。これにより人的リソースを抑えながら通話サポートを実現できる目処がつき、新たなサポートサービス「プレミアムサポート」のスタートに踏み切ったという。
LINE公式アカウントの年間プランを契約した顧客向けの「プレミアムサポート」では、従来のメールとWebフォームの他に、同社のAI技術を用いたチャットボット「CLOVA Chatbot」による自動応答、オペレーター対応のテキストチャット、さらには通話という3段構えのサポートを用意している。これらのバックグラウンドにあるのは、以前からサポート部隊が利用してきたSalesforceだ。
※現在案内先を限定し提供中

Salesforce上で稼働する「OMLINE-I」は、AI技術を用いたチャットボットを組み込みつつ、Salesforceで管理している顧客情報と連携することが可能である。顧客情報とLINEの見慣れたトーク画面を並べて表示しながら顧客と直接チャットでやりとりでき、さらにそこからIP電話機能につなぎ込んで通話することも可能になっている。
「従来のサポート基盤にSalesforceを採用していたので、オペレーターの慣れも考えると導入がしやすかった。しかも、すでに貯まっているナレッジを活用して、お客様の悩みを最短で解決できるメリットもある」と中野氏。続けて齋藤氏も「僕らが実現したいことを一番イメージしやすかったのがOMLINE-Iだった。以前からLINE Pay株式会社やLINEの台湾オフィスでもOMLINE-Iを利用していて、すでに実績や信頼感があったのも大きい」と話す。

AIチャットボット「CLOVA Chatbot」で通話対応の負担を軽減

「プレミアムサポート」の大まかな流れは、ユーザーが最初に「CLOVA Chatbot」による自動応答のチャットで質問し、解決できなかった場合はオペレーターによるテキストチャットのサポートを受け、それでも対応が難しいとオペレーターが判断したときは通話サポートへ誘導して迅速な解決を図る、というもの。
こうした仕組みにすることで、最初の自動応答の段階でユーザーの疑問を可能な限り解決し、オペレーターによるチャットサポートや通話サポートの発生頻度を抑えることができる。さらに通話サポートの音声基盤は、LINEコールPlusを実現できる「Twilio」も導入し、通話による受付を可能にしている。
「OMLINE-I」を導入するタイミングで、よりスムーズなサポートを実現するべく、問い合わせしてきたユーザーを特定する認証の仕組みも取り入れた。Salesforce上で発行した専用IDを用いて「年間プラン」を契約したアカウントかどうかを自動的に特定するというもので、オペレーターが顧客情報を素早く参照するのに役立っている。
※現在案内先を限定し提供中

現場からの要望を受け、オペレーターが利用することになるSalesforceの画面表示の内容にもこだわった。齋藤氏いわく、「サポート対応中にどの情報を、どんなレイアウトで表示するのか、細かく調整して決めた。見やすさだけでなく、必要な情報が1画面内で確認できるかどうかはオペレーションのスムーズさにも直結する」というのがその理由だ。
「ONLINE-I」の導入で並走してきたテラスカイについて中野氏は、「定例MTGやビジネスチャットでのやり取りを通じて私たちの疑問に対して素早く解決策を提示してくれて、私たちの方では気付けなかった部分もフォローしてもらえた。開発者目線を持ちつつ、ユーザーサイドに丁寧なサポートをいただけたのはうれしい」と振り返る。
齋藤氏は、OMLINE-Iについてこう評価する。「OMLINE-IはLINEのプラットフォームとして提供している機能をうまく活用しており、LINEらしさを提供するのに十分なポテンシャルがある。当社だけでなく、いろいろな企業様の課題解決にも活かせるソリューションです。」

「LINE公式アカウントプレミアムサポート」通話サポートまでの流れ

サービス向上のため、CLOVA Chatbotのさらなる精度アップを目指す

開始からまだ間もないが、すでにユーザーからは「プレミアムサポート」ならではの「時間がかからず、ストレスもない」というメリットを実感しているとの声が届いている。社内のオペレーターからも、あらかじめ要望を聞いたうえで管理画面を作り込んだこともあり、特に使い勝手などの面で満足度は高いようだ。
次の課題は、「プレミアムサポート」全体の満足度を高めてLINE公式アカウントの活用を一段と広げるためにも、「CLOVA Chatbotを利用した回答の精度を上げること」だと中野氏。オペレーターによるチャットや通話対応の前に、ユーザーの悩みをできるだけ早く解決できることが何よりも重要だからだ。
齋藤氏は「早く対応して解決できることも大切だが、お客様にとってはCLOVA Chatbotが最初の入口になる。そこでとんちんかんな受け答えになってしまうと、かえってストレスに感じられてしまう。ここの精度をどんどん上げ続けていかない限り、"LINEらしいスムーズな体験"を提供できているとは言えない」と付け加える。
同社では「LINE公式アカウントかんたんヘルプ」など他のヘルプコンテンツでCLOVA Chatbotを活用しており、そのAIのシナリオデータを「プレミアムサポート」に流用できたことで、少ない工数で最初からある程度高い精度を実現できたLINE公式アカウントに寄せられる問い合わせに合わせた"学習"を急いでいるところだ。そうした地道な改善を継続し、「サポートと、LINEの提供するサービスの満足度を少しでも上げていきたい」と中野氏は決意を新たにする。
LINE公式アカウントは、全国津々浦々の企業や店舗の成長を支えるべく、これからもサポート強度をますます強めていく。

【本事例の導入製品・サービス】

OMLINE-I
LINE公式アカウントとSalesforce Service Cloudを連携し、LINE経由の問い合わせと電話やSNSなどさまざまなチャネルの問い合わせを一元的に管理できるソリューションです。

会社プロフィール

LINE株式会社様

LINE株式会社様

URL:
https://linecorp.com/
所在地:
東京都新宿区
事業概要:
コミュニケーションアプリ「LINE」およびLINEプラットフォーム上で展開するコンテンツ・サービス、その他ウェブサービス事業、AI事業の提供、運営。​
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