酒井重工業株式会社様イメージ

酒井重工業株式会社様

ロードローラを中心とした道路建設機械のトップメーカー酒井重工業が、販売管理と部品受発注管理をFujitsu GLOVIA OMで一元化―現場の要望に内製で対応し日々の業務を支える

  • GLOVIA OM
  • 製造
  • 500-5,000名
  • ERP

概要

酒井重工業株式会社は、ロードローラなどの道路建設機械を専門に製造・販売する大手メーカーである。1929年に国産初のロードローラを開発して以降、土工用振動ローラや舗装用振動ローラ、タイヤローラなど、道路建設機械のパイオニアとして多彩な製品を展開し市場をリードしている。

同社は、メインフレームで構築した販売管理システムのサポート終了を機に、Salesforceをプラットフォームとする販売管理システム 「Fujitsu GLOVIA OM」(以下GLOVIA OM) を2015年に導入し、内製開発や拡張を行って現場業務を支えている。また、販売管理だけでなくMRP(資材所要量計画)までカバーできる基幹システムとしてGLOVIA OMを活用しており、部品の発注業務の迅速化を実現している。

販売・部品受発注管理の一元管理ができる、アジリティの高いシステムとしてGLOVIA OMを採用

酒井重工業株式会社 管理部 IT推進室 S.T氏

酒井重工業株式会社 管理部 IT推進室 S.T氏

同社では、以前はメインフレームにより販売管理や部品受発注管理のシステムを構築していたが、サポート終了により新たにシステムを構築する必要があった。複数の製品を検討した結果、販売管理と部品受発注管理システムを1つのプラットフォームで構築できること、クラウド技術を活用した標準システムとしての実績と信頼性があること、カスタマイズ性が高く改修を進めやすいことを評価して、GLOVIA OMを選定したという。管理部 IT推進室 S.T氏はこう話す。
「製品数は約20種類程度あり、生産台数は国内だけで年に最大2,000台規模となります。故障の際には、販売店やパートナーに交換や修繕のための部品を提供しますが、部品の点数は約2万点に上ります。このように多彩な製品や部品に関する情報を扱うにあたり、GLOVIA OMのように販売管理と部品受発注管理の機能がまとまっていれば、開発や運用の効率性、保守性を高めやすくなると考えました」(S.T氏)
GLOVIA OMは、Salesforce専用のプログラミング言語「Apex」を使用してカスタマイズが行われている。内製開発を担当している管理部 IT推進室 T.N氏は、次のように語る。

酒井重工業株式会社 管理部 IT推進室 T.N氏

酒井重工業株式会社 管理部 IT推進室 T.N氏

「メインフレームの頃から、現場を重視してシステムを業務にあわせて独自に作り込んでいましたので、GLOVIA OMについても、同様に業務にあわせて改修することにしました。クラウドシステムでありながら、柔軟な作り込みができることがGLOVIA OMのメリットです。現場の要望をヒアリングし、私を含む3名でGLOVIA OMをカスタマイズしています」(T.N氏)
GLOVIA OMの販売管理機能は、本社営業部門、全国の営業所、工場の出荷管理部門など全社的に利用されている。国内での販売実績や在庫情報、顧客情報、取引記録などを一元的に管理している。
「弊社の製品の特徴の1つは、ローラにおける振動のバリエーションの豊富さです。垂直振動、水平振動、高周波振動、振動切替、両輪水平振動など、さまざまな種類があります。こうした特徴的な機能を備えた製品を多品種少量生産しており、販売からサポートまでを一貫した体制で提供することが求められます。GLOVIA OMの販売管理機能を活用して、多彩な製品とお客様の管理を行っています」(S.T氏)

部品提供を迅速に行うため、GLOVIA OMのMRP機能を活用

同社では、サービスパーツ部品の注文が入ると、販売店やパートナー、修理やメンテナンスを依頼している指定工場などに必要な部品を提供している。 部品の欠品は生産や出荷に直接的な影響を及ぼすため、パーツベンダーへの発注や在庫確保、入庫・出庫管理などを適切に行い、大量の部品をすばやく注文先に届けることが重要だ。そこで、GLOVIA OMが標準で提供するMRP(資材所要量計画)機能をベースに作り込みを行い、タイムリーな部品提供を可能にしている。
「部品が故障すると、グローバルサービス部に注文が入ります。注文件数は月2,000件ほどです。1つの製品が数千点の部品で構成されていることに加え、振動のバリエーションが豊富という特徴もあり、ハーネス、ボルト・ナット類などの部品は交換需要が多い傾向があります。これら膨大な部品を迅速に供給するうえで、GLOVIA OMのMRP機能が重要な役割を担っています」(S.T氏)
MRPでは、サービスパーツ部品の在庫数や必要数からパーツベンダーへの部品の発注数を自動計算している。メインフレームの場合は、所要量計算を担当者が手作業で計算しており、注文したパーツの納品時の消し込み処理なども手作業で行っていた。こうした計算や処理では担当者の経験に頼ることが多く、効率化やスキル・ノウハウの継承に課題があったという。
GLOVIA OMへの移行後は、GLOVIA OMのMRP機能を活用しながら自社向けに作り込むことで、在庫確認、発注作業、キャンセル処理などを自動化した。その結果、迅速な発注処理が可能になった。発注処理の回数も、メインフレームの場合は就業時間中のみであったが、GLOVIA OM移行後は深夜も処理できるようになった。これにより部品の回転率が向上し、死蔵品も削減されている。

RFIDへの対応をはじめ、GLOVIA OMによって業務効率化を図る

GLOVIA OMでの一元的なデータ管理が可能になったことで、他システムと連携した開発も進んでいる。その1つが入出庫管理でのRFID対応だ。
「発注した部品が弊社に入庫したときにRFIDタグの添付と確認を行い、出庫の際にRFIDタグの情報を読み取って管理しています。まだテスト段階ですが、RFID情報を管理するシステムとGLOVIA OMとのデータ連携を行いました。RFIDの導入により、これまで『部品Aが100個』のように種類と数量で管理していたものを、『◯◯のシリアル番号を持つ部品A』のように個別に識別・管理する必要が生じます。そのため、GLOVIA OM側も作り込みを行い、管理方法を変更する必要がありました」(T.N氏)
RFIDのほかにも、GLOVIA OMは社内に設置した中継サーバを経由して、生産管理システムやファイルサーバ、データの蓄積や分析用としてDr.Sumなどと連携している。今後も、現場のニーズに応じて必要なデータ連携やシステム連携を進めていく方針である。
S.T氏はGLOVIA OMの今後の活用について、次のように語る。
「GLOVIA OMは販売管理と部品受発注管理において、今やなくてはならない存在です。今後はRFIDとGLOVIA OMの連携が本格化すれば、在庫量が適正に管理され、棚卸し期間の短縮が期待できます。これからもGLOVIA OMを活用して各部門の業務を効率化し、会社の発展に貢献していきたいと思います」(S.T氏)
酒井重工業株式会社

【本事例の導入製品・サービス】

Fujitsu GLOVIA OM
20年以上生産管理ERPを提供してきたGLOVIAのノウハウを、Salesforceのプラットフォーム上で提供するクラウド型基幹業務システムです。システム導入にあたりサーバー等の環境準備が不要なほか、SFA・CRMとのデータ統合により、二重入力の削減やデータ分析を行うことが可能になります。

会社プロフィール

酒井重工業株式会社様

酒井重工業株式会社様

URL:
https://www.sakainet.co.jp/
所在地:
東京都港区芝大門1-9-9
事業概要:
1918年に創立。道路の建設・維持・補修事業の高度化に向けて、たゆみない新製品開発と基礎技術研究を続け、道路建設機械のスペシャリストとして国内トップシェアを誇る。
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