パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社様
パナソニック エレクトリックワークス社がSalesforceで建設業顧客データベースを構築―グループ横断の顧客基盤で目指すLTV最大化
- Sales Cloud
- MuleSoft
- 製造
- 5,000名以上
- 営業支援
- 顧客管理
- データ連携
概要
顧客体験の向上やDXの成否を握る鍵として、「マスタデータ管理」の重要性が再認識されている。特に多角的な事業展開を行う企業グループにおいて、組織ごとに顧客マスタが乱立し、データの重複や二重管理が生じることは、営業戦略の立案を阻む大きな壁となっている。
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社においても、同社を含むグループ4社で導入したSalesforceの活用が進む中で、顧客マスタがグループ各社ごとに分散し、「顧客の状況が見えにくくなる」という課題に直面した。そこで、テラスカイとともにSalesforceの顧客データと施設データを一元管理する「建設業顧客データベース」を構築。LTV(顧客生涯価値)の最大化に向け、盤石な体制を確立している。
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社においても、同社を含むグループ4社で導入したSalesforceの活用が進む中で、顧客マスタがグループ各社ごとに分散し、「顧客の状況が見えにくくなる」という課題に直面した。そこで、テラスカイとともにSalesforceの顧客データと施設データを一元管理する「建設業顧客データベース」を構築。LTV(顧客生涯価値)の最大化に向け、盤石な体制を確立している。
顧客マスタの精度が低く、グループ間での情報連携が課題に
電気設備の分野で、住宅、オフィス、ホテル、商業施設、スポーツ施設など社会を構成するあらゆる「くらしの空間」を支えるパナソニック株式会社 エレクトリックワークス社。松下の二股ソケットまで遡る社歴を持つ同社は、「いい今日と、いい未来を電気設備から」をモットーに、エネルギーとウェルビーイングという2つの領域で事業を展開している。
近年は、工場のCO2ゼロやビルのZEB(Net Zero Energy Building:ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング)化、ウェルビーイングなオフィスづくりなどに注力している。例えば、オフィス向けサービスではライブオフィス「worXlab」(ワークスラボ)を開設し、コンサルティングからWELL認証(WELL Building Standard)取得、検証・改善まで、専門知識を持つスタッフがオフィスのウェルビーイング化を総合的にサポートしている。
近年は、工場のCO2ゼロやビルのZEB(Net Zero Energy Building:ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング)化、ウェルビーイングなオフィスづくりなどに注力している。例えば、オフィス向けサービスではライブオフィス「worXlab」(ワークスラボ)を開設し、コンサルティングからWELL認証(WELL Building Standard)取得、検証・改善まで、専門知識を持つスタッフがオフィスのウェルビーイング化を総合的にサポートしている。
ライブオフィス「worXlab」(ワークスラボ)

パナソニック株式会社
エレクトリックワークス社
マーケティング本部
ビジネスアーキテクトセンター
システム開発グループ 課長
田原 永典 氏
EWグループでは、2020年にSalesforceを全社で導入した。パナソニック防災システムズ株式会社、パナソニックEWネットワークス株式会社といったグループ会社においてSalesforceを導入しているが、グループ会社間での情報活用に課題があったという。システム開発グループ 課長 田原 永典 氏は次のように語る。
「各グループ会社に顧客マスタが重複して存在し、どの顧客マスタが『正』のデータか判別不能でした。顧客情報のメンテナンスも行き届かず、情報が古いままになっているなど、データ精度が低下していました。また、グループ会社間で情報連携ができていなかったため、各グループが同一顧客に営業する情報が共有できていなかったり、各会社内で競争をしているケースもありました」(田原氏)
「各グループ会社に顧客マスタが重複して存在し、どの顧客マスタが『正』のデータか判別不能でした。顧客情報のメンテナンスも行き届かず、情報が古いままになっているなど、データ精度が低下していました。また、グループ会社間で情報連携ができていなかったため、各グループが同一顧客に営業する情報が共有できていなかったり、各会社内で競争をしているケースもありました」(田原氏)
建設業顧客データベース(CCD)の構築に向け、テラスカイを選定
グループシナジーを創出するうえで最大の課題となっていたのは、営業活動の核となる「取引先」や「施設情報」が各社で個別に管理され、共通化されていない点にあった。
この課題を解決するため、Salesforceを活用したグループ間の情報連携について検討を重ねたが、グループ会社といえど共通化された情報基盤の実現は単純ではない。検討当初は、エレクトリックワークス社のSalesforce組織にグループ会社の組織を包含する「One Org(一組織統合)」や、従来通り各社で管理する「Multi Org」を検討した。しかし、「One Org」ではパナソニック エレクトリックワークス社の機密情報が複雑になり、逆に「Multi Org」は各社が抱えるデータを別々に管理するため、統合が難しい。
そこで導き出したのが、「Hub Org」と「Multi Org」を組み合わせたハイブリッド形式だ。 この構想であれば、各社のOrgでシステムの独立性と柔軟性を維持しつつ、中央の「Hub Org」でマスタデータを集中的に管理すれば良い。これにより、各社の個別事情を尊重しながらデータ統合を実現できると判断した。
この課題を解決するため、Salesforceを活用したグループ間の情報連携について検討を重ねたが、グループ会社といえど共通化された情報基盤の実現は単純ではない。検討当初は、エレクトリックワークス社のSalesforce組織にグループ会社の組織を包含する「One Org(一組織統合)」や、従来通り各社で管理する「Multi Org」を検討した。しかし、「One Org」ではパナソニック エレクトリックワークス社の機密情報が複雑になり、逆に「Multi Org」は各社が抱えるデータを別々に管理するため、統合が難しい。
そこで導き出したのが、「Hub Org」と「Multi Org」を組み合わせたハイブリッド形式だ。 この構想であれば、各社のOrgでシステムの独立性と柔軟性を維持しつつ、中央の「Hub Org」でマスタデータを集中的に管理すれば良い。これにより、各社の個別事情を尊重しながらデータ統合を実現できると判断した。
これがパナソニック エレクトリックワークス社とグループ会社の各案件に関わる取引先や施設情報を一元管理し、グループ横断で最適なアプローチを可能にする建設業顧客データベース(Construction Customer Database 以下、CCD)である。CCDを構築するにあたっては、コンペの結果、大規模プロジェクトに対する実績や技術力、積極的な提案姿勢が評価され、パートナーとしてテラスカイが選定された。
大規模プロジェクトでつまずきそうになりながらも、CCDをリリース
CCD構築プロジェクトは、2023年6月にスタートした。まずはCCDの基盤構築が行われ、その後はパナソニック防災システムズとの連携、CCDで共有する項目に施設情報の追加、パナソニックEWネットワークスとの連携が進められた。
テラスカイは、各社の取引先情報・施設情報を束ねるSalesforce組織(Hub Org)や各社のSalesforce組織の構築を担当した。構築にあたり、テラスカイがビジネスプロセスを理解して進めてくれたのがよかったと田原氏は振り返る。
「電設業界や建設業界は長い歴史があり、独特な商習慣があります。施主・設計事務所様、ゼネコン様、サブコン様、工事会社様、代理店様などステークホルダーが多く、意思決定権者が時と場合によって大きく変わります。こういった商習慣を明文化してシステムの要件に落とし込むのが難しかったのですが、テラスカイは私たちのビジネスを理解したうえで『このようにしてはどうですか』と提案してくれたので、大変助かりました」(田原氏)
テラスカイは、各社の取引先情報・施設情報を束ねるSalesforce組織(Hub Org)や各社のSalesforce組織の構築を担当した。構築にあたり、テラスカイがビジネスプロセスを理解して進めてくれたのがよかったと田原氏は振り返る。
「電設業界や建設業界は長い歴史があり、独特な商習慣があります。施主・設計事務所様、ゼネコン様、サブコン様、工事会社様、代理店様などステークホルダーが多く、意思決定権者が時と場合によって大きく変わります。こういった商習慣を明文化してシステムの要件に落とし込むのが難しかったのですが、テラスカイは私たちのビジネスを理解したうえで『このようにしてはどうですか』と提案してくれたので、大変助かりました」(田原氏)

パナソニック株式会社
エレクトリックワークス社
マーケティング本部
ビジネスアーキテクトセンター
システム開発グループ
Master Data Management担当
喜田 雅春 氏
CCDは、複数ベンダーが関わる大規模プロジェクトとして進められた。プロジェクトで発生した複雑な調整プロセスや苦労について、システム開発グループ Master Data Management担当 喜田 雅春 氏はこう話す。
「プロジェクトには複数のベンダーが関わっており、設計も複雑です。業務の整理から、構築済みの組織の作り直し、ベンダー間での役割分担決め、認識のすり合わせ、各社とのスケジュール調整、連携の仕組み構築、既存データの移行、テストの調整と実施など、非常に根気のいる作業が続きました。フェーズが進むにつれて連携するシステムやデータが増えていくため、影響範囲を見ながら、整合性を保った状態で、確実に設計、開発・実装、テストを行う必要があります。接続して終わりではなく、システムとしての全体のガバナンスを確保していくことが重要でした」(喜田氏)
「プロジェクトには複数のベンダーが関わっており、設計も複雑です。業務の整理から、構築済みの組織の作り直し、ベンダー間での役割分担決め、認識のすり合わせ、各社とのスケジュール調整、連携の仕組み構築、既存データの移行、テストの調整と実施など、非常に根気のいる作業が続きました。フェーズが進むにつれて連携するシステムやデータが増えていくため、影響範囲を見ながら、整合性を保った状態で、確実に設計、開発・実装、テストを行う必要があります。接続して終わりではなく、システムとしての全体のガバナンスを確保していくことが重要でした」(喜田氏)
大規模なプロジェクトとなったCCDは、すべてが成功裏に進んだわけではなく、何度か課題に直面したという。
「スケジュールが遅延することがありましたが、テラスカイは確実に実行できるスケジュールを引き直し、小さなタスクのレベルまでレビューしながら品質を担保して、丁寧に最後までやり遂げてくれました。社内ではその仕事ぶりを『テラスカイ品質』と呼んでいます」(田原氏)
2024年11月にCCDはリリースされ、現在はパナソニックEWエンジニアリングとの連携プロジェクトが進行している。
「スケジュールが遅延することがありましたが、テラスカイは確実に実行できるスケジュールを引き直し、小さなタスクのレベルまでレビューしながら品質を担保して、丁寧に最後までやり遂げてくれました。社内ではその仕事ぶりを『テラスカイ品質』と呼んでいます」(田原氏)
2024年11月にCCDはリリースされ、現在はパナソニックEWエンジニアリングとの連携プロジェクトが進行している。
最新情報が整備されたCCDによって、グループ全体による営業戦略を立案・実行可能に
CCDは、各社から1日あたり数百回のアクセスを数えるなど、今や日々の業務に欠かせない基盤として定着している。CCDの構築によって、同社を含めて3社が保有する数十万件にのぼる取引先や施設のデータが連携されるようになった。
マスタデータとなる取引先情報は、品質担保のため専任担当者が登録・更新を行う運用ルールを確立した。
「以前は、取引先の代表者の名前や拠点の住所などの情報に変更があっても、最新情報へ更新することが難しく、データの重複や欠落が生じていました。今は、全ての取引先マスタをCCDへ集約してグループ各社と連携させているため、常に鮮度の高い情報を活用できています」(喜田氏)
また、施設情報は、住所情報に加え、外部の地図アプリとの連携により、階層やフロア単位まで把握できる仕組みを構築した。従来は追跡が困難だった代理店経由の案件についても、施設情報と納入商品、関係取引先を紐付けて管理することが可能になっている。
このような運用によって情報精度を高めたCCDは、活用が進むにつれてグループ全体の営業活動が「見える化」された情報基盤となった。顧客ごとの売上や粗利をグループ全体で把握できるようになり、訪問履歴や提案状況もリアルタイムで把握できる。その結果、グループ全体でLTV(顧客生涯価値)の最大化に向けた精度の高い営業戦略の立案が可能になったという。
「例えば、『大手自動車メーカーA社に、2つのグループ会社が個別にアプローチしている』といった状況がCCDから即時に読み取れるようになりました。このようにグループ全体の営業活動が見える化されたことで、今後はグループ全体で連携した総合的な営業活動が可能になったことは、大きな収穫です」(田原氏)
今後は、CCDの連携対象を順次拡大していく計画である。田原氏は、CCDの今後の活用について次のように語る。
「グループ代理店や工事店様とのデータ連携をはじめ、パナソニックグループ全体のBtoB事業との連携を進めていく予定です。今後、CCDを活用して取引先マスタや施設マスタの一元管理を進めることで、マスタのメンテナンスコストの削減にもつながるでしょう。テラスカイには、今後も『テラスカイ品質』での手厚いサポートを期待しています」(田原氏)
マスタデータとなる取引先情報は、品質担保のため専任担当者が登録・更新を行う運用ルールを確立した。
「以前は、取引先の代表者の名前や拠点の住所などの情報に変更があっても、最新情報へ更新することが難しく、データの重複や欠落が生じていました。今は、全ての取引先マスタをCCDへ集約してグループ各社と連携させているため、常に鮮度の高い情報を活用できています」(喜田氏)
また、施設情報は、住所情報に加え、外部の地図アプリとの連携により、階層やフロア単位まで把握できる仕組みを構築した。従来は追跡が困難だった代理店経由の案件についても、施設情報と納入商品、関係取引先を紐付けて管理することが可能になっている。
このような運用によって情報精度を高めたCCDは、活用が進むにつれてグループ全体の営業活動が「見える化」された情報基盤となった。顧客ごとの売上や粗利をグループ全体で把握できるようになり、訪問履歴や提案状況もリアルタイムで把握できる。その結果、グループ全体でLTV(顧客生涯価値)の最大化に向けた精度の高い営業戦略の立案が可能になったという。
「例えば、『大手自動車メーカーA社に、2つのグループ会社が個別にアプローチしている』といった状況がCCDから即時に読み取れるようになりました。このようにグループ全体の営業活動が見える化されたことで、今後はグループ全体で連携した総合的な営業活動が可能になったことは、大きな収穫です」(田原氏)
今後は、CCDの連携対象を順次拡大していく計画である。田原氏は、CCDの今後の活用について次のように語る。
「グループ代理店や工事店様とのデータ連携をはじめ、パナソニックグループ全体のBtoB事業との連携を進めていく予定です。今後、CCDを活用して取引先マスタや施設マスタの一元管理を進めることで、マスタのメンテナンスコストの削減にもつながるでしょう。テラスカイには、今後も『テラスカイ品質』での手厚いサポートを期待しています」(田原氏)
【本事例の導入製品・サービス】
Salesforce開発・支援サービス
テラスカイは、Salesforceの導入からSalesforce Platform上での複雑なアプリケーション開発まで、豊富な導入・開発実績があります。お客様が課題に感じられる他システムとの連携についても、クラウド/オンプレミスを問わず多くのシステムとの連携実績があり、最適なシステム連携のご提案をします。
テラスカイは、Salesforceの導入からSalesforce Platform上での複雑なアプリケーション開発まで、豊富な導入・開発実績があります。お客様が課題に感じられる他システムとの連携についても、クラウド/オンプレミスを問わず多くのシステムとの連携実績があり、最適なシステム連携のご提案をします。
会社プロフィール
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社様
- 所在地:
- 大阪府門真市大字門真1048番地
- 事業概要:
- ライティング事業部、電材&くらしエネルギー事業部のもと、ライティング事業、電設資材事業、環境エネルギー事業、ソリューションエンジニアリング事業などを展開



