株式会社日本能率協会マネジメントセンター様
「2025年の崖」を克服し成長戦略を達成へ─日本能率協会マネジメントセンターを支える、基幹業務システムのレガシー脱却と内製化への大転換
- GLOVIA OM
- サービス関連・その他
- 100名-500名
- 顧客管理
- データ連携
- CoEアドバイザリーサービス
- 内製化支援
- ERP
概要
「NOLTY〈ノルティ〉ブランドの手帳」や国内最大級の研修事業を展開する株式会社日本能率協会マネジメントセンター(以下、JMAM: ジェイマム)は、かつて「2025年の崖」という深刻な課題に直面していた。老朽化した基幹業務システムは複雑化し、DX推進の足かせとなっていた。この状況を打破するため、同社は変化に対応する基幹業務システムとして移管先をFujitsu GLOVIA OMに決定し、同時にIT人材不足という社会状況の変化を見据えて、システムの改善・運用を自社で担う「内製化」へと舵を切った。基幹業務システム刷新と内製化をどう押し進めたのか。現場を主役に巻き込んだプロジェクトを牽引した升本宏和氏に、狙いと進め方を聞いた。
基幹業務システムがレガシー化し、変化への対応が難しい状況に
「成長に、寄り添う。」というパーパスを掲げ、だれもが成長する喜びを知り人生を自分らしく豊かにできる社会と持続可能な社会の実現を目指す日本能率協会マネジメントセンター。研修や通信教育の人材育成支援および、ビジネス書等出版の「学びのデザイン事業」と、NOLTY〈ノルティ〉ブランドの手帳など「時間〈とき〉デザイン事業」の2つが主な事業である。
同社では、3つの成長戦略として「オーガニックグロース」「新価値創造」「海外事業」を推進している。これらを実現するために取り組む施策は、DXの推進や顧客向け新サービスの開発など多岐にわたっている。例えば、新サービスとしては、2024年にリリースしたストレス緩和とEQ向上を支援するアプリ「ahame for business(アハミー フォー ビジネス)」や、2025年にリリースした日記アプリ「Yell-U(エール・ユー)」がある。
一方、DX推進においては「学びのデザイン事業」における営業・顧客管理システムと販売管理システムの統合が急務となっていた。経営改革本部 DX推進部 部長 升本宏和氏はこう話す。
「2022年に『JMAMグループ2030ビジョン』を策定し、顧客起点の会社になるべく、マーケティング力の強化及び既存事業の改革を推進するために経営基盤の構築を進めています。そこで重要な役割を果たすのが基幹業務システムですが、20年以上前に導入された既存の基幹業務システムは『DXレポート』で指摘されていることと同様の課題に直面していました。具体的には、レガシー化しメーカーサポートの終了が迫っていたこと、事業ごとにさまざまなシステムが動いておりデータ連携の課題や無駄が多かったこと、独自のスクラッチ開発によりシステム構造が複雑化し変化に迅速に対応できなくなっていたことです」(升本氏)
同社では、3つの成長戦略として「オーガニックグロース」「新価値創造」「海外事業」を推進している。これらを実現するために取り組む施策は、DXの推進や顧客向け新サービスの開発など多岐にわたっている。例えば、新サービスとしては、2024年にリリースしたストレス緩和とEQ向上を支援するアプリ「ahame for business(アハミー フォー ビジネス)」や、2025年にリリースした日記アプリ「Yell-U(エール・ユー)」がある。
一方、DX推進においては「学びのデザイン事業」における営業・顧客管理システムと販売管理システムの統合が急務となっていた。経営改革本部 DX推進部 部長 升本宏和氏はこう話す。
「2022年に『JMAMグループ2030ビジョン』を策定し、顧客起点の会社になるべく、マーケティング力の強化及び既存事業の改革を推進するために経営基盤の構築を進めています。そこで重要な役割を果たすのが基幹業務システムですが、20年以上前に導入された既存の基幹業務システムは『DXレポート』で指摘されていることと同様の課題に直面していました。具体的には、レガシー化しメーカーサポートの終了が迫っていたこと、事業ごとにさまざまなシステムが動いておりデータ連携の課題や無駄が多かったこと、独自のスクラッチ開発によりシステム構造が複雑化し変化に迅速に対応できなくなっていたことです」(升本氏)
株式会社日本能率協会マネジメントセンター 経営改革本部 DX推進部 部長 升本宏和氏
一元管理、変化対応のために「Salesforce+Fujitsu GLOVIA OM」を選定
同社では、新しいシステム基盤を導入するにあたり、3つの目的・コンセプトを策定した。
1つめは「業務の無駄の徹底排除」だ。
「学びのデザイン事業」には、さまざまな商材がある。これまでは商材ごとに個別最適でシステムを構築した結果、各部署で類似した業務を行っており、非効率が生じていた。この無駄を解消し、業務を標準化・共通化することが不可欠となっていた。
2つめは「顧客情報の一元管理」だ。
顧客管理や営業管理のシステムとしてすでにSalesforce Sales Cloudを導入していたが、販売管理や契約に関する情報は基幹業務システムで管理していた。顧客情報が分散しており有効に活用できていなかったため、一元管理によって顧客データを活用できる体制を目指した。
3つめは「変化に対応する力の確保」だ。
2030ビジョン達成に向けて同社が持続的に成長するためには、社会や市場の変化に即応できる柔軟なIT基盤が欠かせない。技術革新やIT人材の不足、事業内容の変化を見据え、走りながらスピード感を持ってシステムを改善できるよう、内製化を推進することとした。
こうした目的とコンセプトの実現に向けコンペを行った結果、テラスカイをパートナーとして、Salesforceプラットフォームを活用する方針を決定。SFAとして導入していたSales Cloudに加え、Salesforceプラットフォーム上で稼働する販売管理システム「Fujitsu GLOVIA OM」を導入し販売管理システムを構築することとなった。
「テラスカイさんを選んだ決め手は、Salesforceを活用した可変性のあるシステムを構築・運用する技術力と、内製化の支援体制です。基幹業務システム刷新のプロジェクトはだいぶ前から立ち上がっていたものの、業務の複雑さとサイロ化によって難航し、方向性の転換を行いました。テラスカイさんはその背景と方向性を深く理解し、受注の流れや業務特性を把握したうえで、Salesforceプラットフォームの活用や内製化への道筋までを含めた提案をしてくれました」(升本氏)
1つめは「業務の無駄の徹底排除」だ。
「学びのデザイン事業」には、さまざまな商材がある。これまでは商材ごとに個別最適でシステムを構築した結果、各部署で類似した業務を行っており、非効率が生じていた。この無駄を解消し、業務を標準化・共通化することが不可欠となっていた。
2つめは「顧客情報の一元管理」だ。
顧客管理や営業管理のシステムとしてすでにSalesforce Sales Cloudを導入していたが、販売管理や契約に関する情報は基幹業務システムで管理していた。顧客情報が分散しており有効に活用できていなかったため、一元管理によって顧客データを活用できる体制を目指した。
3つめは「変化に対応する力の確保」だ。
2030ビジョン達成に向けて同社が持続的に成長するためには、社会や市場の変化に即応できる柔軟なIT基盤が欠かせない。技術革新やIT人材の不足、事業内容の変化を見据え、走りながらスピード感を持ってシステムを改善できるよう、内製化を推進することとした。
こうした目的とコンセプトの実現に向けコンペを行った結果、テラスカイをパートナーとして、Salesforceプラットフォームを活用する方針を決定。SFAとして導入していたSales Cloudに加え、Salesforceプラットフォーム上で稼働する販売管理システム「Fujitsu GLOVIA OM」を導入し販売管理システムを構築することとなった。
「テラスカイさんを選んだ決め手は、Salesforceを活用した可変性のあるシステムを構築・運用する技術力と、内製化の支援体制です。基幹業務システム刷新のプロジェクトはだいぶ前から立ち上がっていたものの、業務の複雑さとサイロ化によって難航し、方向性の転換を行いました。テラスカイさんはその背景と方向性を深く理解し、受注の流れや業務特性を把握したうえで、Salesforceプラットフォームの活用や内製化への道筋までを含めた提案をしてくれました」(升本氏)
顧客データと販売管理データをSalesforceプラットフォーム上で一元管理できる基盤を構築
基幹業務システム刷新プロジェクトは、2022年からスタートし段階的に進められた。まずは、既存のSFAとして利用していたSales Cloudについて、データを管理しやすくするため2024年10月にリニューアルを行った。並行して、販売管理システムをGLOVIA OMで再構築し、会計システムや他システム群とも柔軟にデータ連携できるようにした。
2025年10月には、さまざまな業務がSalesforceのプラットフォームで統合され、新基幹業務システムとして稼働を開始。その後、旧基幹業務システムとの並行運用期間を経て、2026年1月には完全にGLOVIA OMに一本化され、現在はさらなる活用を進めている。
2025年10月には、さまざまな業務がSalesforceのプラットフォームで統合され、新基幹業務システムとして稼働を開始。その後、旧基幹業務システムとの並行運用期間を経て、2026年1月には完全にGLOVIA OMに一本化され、現在はさらなる活用を進めている。
プロジェクトを推進するなかでもさまざまな課題に直面したが、テラスカイが対話を重ねながらJMAMの要望を汲み取り、要件定義や実装を着実に進めたという。
また、升本氏は内製化支援に関しても次のように評価している。
「一足飛びに内製化が実現するわけではありませんから、どのような手順でどう進めていくかも含めた支援が重要でした。そうしたなか、テラスカイさんはCoE(Center of Excellence)の設立支援など伴走型できめ細やかにサポートしてくれました。特に印象的だったのは、テラスカイさんがいなくてもJMAM側で開発・運用ができるように支援してくれたことです。われわれの考えと合致しており、テラスカイさんの支援体制は非常に相性がよかったと思います」(升本氏)
また、升本氏は内製化支援に関しても次のように評価している。
「一足飛びに内製化が実現するわけではありませんから、どのような手順でどう進めていくかも含めた支援が重要でした。そうしたなか、テラスカイさんはCoE(Center of Excellence)の設立支援など伴走型できめ細やかにサポートしてくれました。特に印象的だったのは、テラスカイさんがいなくてもJMAM側で開発・運用ができるように支援してくれたことです。われわれの考えと合致しており、テラスカイさんの支援体制は非常に相性がよかったと思います」(升本氏)
数日~数週間かかっていたシステム改修が1時間~数日以内で対応可能に
新基幹業務システムの稼働により、さまざまな効果を実感している。まずは、内製化によって対応スピードが速くなったことだ。
「社内のユーザーから『ここを直してほしい』と言われたときに、これまでベンダーに依頼すると軽微な改修でも何日もかかっていたものが、早ければ1時間で直せるようになりました。このインパクトは非常に大きく、現場の満足感の向上につながっています」(升本氏)
また、業務効率化について升本氏は次のように語る。
「目的で掲げた業務の効率化は、明らかに非効率なものは排除できたものの、まだまだ道半ばです。システムリリース後もこれで終わりというわけではなく、業務の見直しは継続していきたいと思っています。そういった中で、ある程度内製で対応できるようになったことで効率化の取り組みがさらに促進できると考えています」(升本氏)
「社内のユーザーから『ここを直してほしい』と言われたときに、これまでベンダーに依頼すると軽微な改修でも何日もかかっていたものが、早ければ1時間で直せるようになりました。このインパクトは非常に大きく、現場の満足感の向上につながっています」(升本氏)
また、業務効率化について升本氏は次のように語る。
「目的で掲げた業務の効率化は、明らかに非効率なものは排除できたものの、まだまだ道半ばです。システムリリース後もこれで終わりというわけではなく、業務の見直しは継続していきたいと思っています。そういった中で、ある程度内製で対応できるようになったことで効率化の取り組みがさらに促進できると考えています」(升本氏)
「ミドル・アップ・ダウン」体制で現場を巻き込み、当事者意識を醸成
このようにJMAMの基幹業務システム刷新プロジェクトは、システム刷新にとどまらず、業務そのものを変える取り組みとなった。升本氏は、このような業務改革プロジェクトにおける留意点として、「現場の巻き込み」が重要であると語る。
「実際にシステムを使用する現場に対し、いかに当事者意識を持ってもらうかが成否を分けます。社内では『システムのことはシステム部門に任せる』という風潮がありましたが、今回はトップ、ミドル、現場が一体となる『ミドル・アップ・ダウン』体制の構築を重視しました。まずはプロジェクトのキックオフで社長から刷新の意義を語ってもらうトップダウンの発信を行い、さらに現場の中核人材には『誰のシステムなのか』を繰り返し問いかけてもらいました。そのうえで、毎週情報共有会を開き、プロジェクトの全体進捗や、質疑などを行える場を作ってなるべく現場の不安を解消できるようにしました」(升本氏)
こうした全社への周知を徹底する一方で、より具体的な業務への適合性を検証するため、現場の声を直接開発にフィードバックする仕組みも取り入れたという。
「要件定義の際は現状(As-Is)を考慮しつつも、業務の根幹に関わる部分を整理することに注力し、それ以外のイレギュラーな部分はリリース後に対応するようにしました。また、できるだけ早い段階でテスト環境の画面を現場に見せてフィードバックを求めました。設計図を見ただけでは、現場は新たなシステムをイメージしづらいことがありますが、テスト環境であればシステムの使いづらい点や改善点に気づきやすくなります。他にも、今回のシステムの意義やコンセプトを伝えるショート動画を作成して『現場の声をもとに成長していくシステム』であることを伝えたことで、現場にとって自分ごと化につながったと思います」(升本氏)
今後は、内製化を推進するとともに、テラスカイとの共創に取り組んでいきたいと升本氏は語る。
「内製化では、ITを自社でコントロールできるようにすることが重要です。とはいえすべてを内製化できるわけではないので、自社で対応するところとパートナーに対応を依頼するところのバランスをとりながら進めていくことが求められます。このバランスをとりながら、テラスカイさんにも協力いただきより良いシステムを構築していきたいと考えております」(升本氏)
「実際にシステムを使用する現場に対し、いかに当事者意識を持ってもらうかが成否を分けます。社内では『システムのことはシステム部門に任せる』という風潮がありましたが、今回はトップ、ミドル、現場が一体となる『ミドル・アップ・ダウン』体制の構築を重視しました。まずはプロジェクトのキックオフで社長から刷新の意義を語ってもらうトップダウンの発信を行い、さらに現場の中核人材には『誰のシステムなのか』を繰り返し問いかけてもらいました。そのうえで、毎週情報共有会を開き、プロジェクトの全体進捗や、質疑などを行える場を作ってなるべく現場の不安を解消できるようにしました」(升本氏)
こうした全社への周知を徹底する一方で、より具体的な業務への適合性を検証するため、現場の声を直接開発にフィードバックする仕組みも取り入れたという。
「要件定義の際は現状(As-Is)を考慮しつつも、業務の根幹に関わる部分を整理することに注力し、それ以外のイレギュラーな部分はリリース後に対応するようにしました。また、できるだけ早い段階でテスト環境の画面を現場に見せてフィードバックを求めました。設計図を見ただけでは、現場は新たなシステムをイメージしづらいことがありますが、テスト環境であればシステムの使いづらい点や改善点に気づきやすくなります。他にも、今回のシステムの意義やコンセプトを伝えるショート動画を作成して『現場の声をもとに成長していくシステム』であることを伝えたことで、現場にとって自分ごと化につながったと思います」(升本氏)
今後は、内製化を推進するとともに、テラスカイとの共創に取り組んでいきたいと升本氏は語る。
「内製化では、ITを自社でコントロールできるようにすることが重要です。とはいえすべてを内製化できるわけではないので、自社で対応するところとパートナーに対応を依頼するところのバランスをとりながら進めていくことが求められます。このバランスをとりながら、テラスカイさんにも協力いただきより良いシステムを構築していきたいと考えております」(升本氏)
【本事例の導入製品・サービス】
CoEアドバイザリーサービス
開発担当者、運用担当者の代表者を含めて全体最適化を図る組織横断チームであるCoEの立ち上げや運営、標準化ガイドラインの策定、最適なシステムアーキテクチャの設計などの支援を通じて、お客様のSalesforce活用を成功に導きます。
開発担当者、運用担当者の代表者を含めて全体最適化を図る組織横断チームであるCoEの立ち上げや運営、標準化ガイドラインの策定、最適なシステムアーキテクチャの設計などの支援を通じて、お客様のSalesforce活用を成功に導きます。
Fujitsu GLOVIA OM
20年以上生産管理ERPを提供してきたGLOVIAのノウハウを、Salesforceのプラットフォーム上で提供するクラウド型基幹業務システムです。システム導入にあたりサーバー等の環境準備が不要なほか、SFA・CRMとのデータ統合により、二重入力の削減やデータ分析を行うことが可能になります。
20年以上生産管理ERPを提供してきたGLOVIAのノウハウを、Salesforceのプラットフォーム上で提供するクラウド型基幹業務システムです。システム導入にあたりサーバー等の環境準備が不要なほか、SFA・CRMとのデータ統合により、二重入力の削減やデータ分析を行うことが可能になります。
会社プロフィール
株式会社日本能率協会マネジメントセンター様
- 所在地:
- 東京都中央区日本橋2-7-1 東京日本橋タワー
- 事業概要:
- 研修や通信教育の人材育成支援および、ビジネス書等出版の「学びのデザイン事業」と、NOLTY〈ノルティ〉ブランドの手帳など「時間〈とき〉デザイン事業」の2つの事業を展開


