Dreamforce'08 基調講演

Dremforceの基調講演では、Salesforce.comからの重要なメッセージと共に、毎年目玉となる機能が発表されており、大変な期待と興味を持って臨みました。

 

重要なメッセージというのは、ここ最近の「クラウド コンピューティング」のあり方についてです。
基調講演の中では、つい先日マイクロソフトから発表された「Windows AZULE」や、SAPの「Business ByDesign」についてもふれられていました。

※オンプレミスとの共存であったり、あるいは、そのクラウド コンピューティングのあり方が、SIerやベンダーの囲い込みであるといった批判的な内容だったようです。

これら他社のクラウドコンピューティング戦略については、私自身が長くSalesforceのビジネスに携わっていることもあり、大変興味深く見ております。こらら他社のプラットフォームやその戦略については、別の機会にコメントしたいと思います。

 

さて、毎年目玉となる機能についてですが、ここ数年では以下になります。

    • 2003年:SOAP API
    • 2004年:CusotmObject
    • 2005年:AppExchange
    • 2006年:ApexCode
    • 2007年:Visualforce

どれもこれも、今ではSalesforceを語る上で欠かせない機能になっていますね。

 

そんな期待の中で今年発表の目玉機能ですが、

    • 2008年:force.com sites

です。


これまで企業はSalesforceを使っていても、そこで管理されている情報は、ログインIDを持つユーザしか参照することができず、当然のことながら不特定多数の外部には完全にクローズされていました。
(ユーザID単位の課金なので当たり前ですが)

 

対してこの force.com sites を使うと、企業はHPを公開するために、別途サーバを構築したり、レンタルしていたものが force.com というプラットフォームに配備/公開することが出来るようになります。

単に静的なコンテンツであれば、従来のように別途サーバを用意すれば事足りて、特段のメリットは無いかも知れません。
しかし、force.com に載ることにより、そのコンテンツは動的なコンテンツへと変わることが可能となり、force.com で保持するデータを活用したコンテンツの提供が可能となります。


と、ここまで書きましたが、正直この force.com suites のメリットは基調講演を聞いた直後は正直ピンときませんでした。


で、少し考えてみました。

例1.マーケティング系
 あるイベントを告知した時
 → ページに遷移してきた人数のカウントが出来る
 → ページに遷移してきた時のキーワードが何かわかる


といった事がトラッキングできます。
これは、Web-To-Leadやマスメール配信、その他媒体への告知後のリードの増加などのトラッキング結果と交えて管理/検証すると効果があると思います。

例2.セールス、サービス&サポート
 独自の製品紹介、公開FAQなど
  → force.com上で保持する製品情報を活用した製品紹介ページの作成

    (ユーザがこれまでに購入してきた製品に応じた製品紹介の提供も可能)

  → 公開FAQをSalesforceのソリューションのデータを活用して独自に作成。

    独自のアンケート機能を付加することも出来る?

    (Visualforceがベースになるでしょうから、きっと可能でしょう。)

2つの例を挙げましたが、これらは公開するページをホストしている会社に依頼したり、そういった仕組みを持つアプリでなければトラッキングできませんでした。 それが、force.com 上で構築するだけでトラッキングできるのです。

 

活用例はありきたりな感ですが、これらはこれまで経験した導入サポートで、実際にお客様からリクエストがあった内容であり、その当時はSalesforce単独では出来ませんとお答えしていた内容でもあります。

 

この force.com sites その利用で最も大きな利益をもたらすのは、その利用方法の「アイデア」なんでしょうね。
(force.com sites に限らず、あらゆる説明の中で「アイデア」って言葉、何回も何回も登場しました。
やはりアイデアを軽視せず、それを生かす術を大事にしないといけないのでしょうね。。。)

ちなみに、不特定多数への公開になるため、課金方法は1ユーザあたりではなくて、
使用しているエディションと、月間のページビューによる課金になるようです。


余談ですが、Salesforde.com社の人と、この force.com sites について会話した時、「動的なコンテンツが外部に公開されるから
そのセキュリティには注意が必要ですね」と仰ってました。
確かに、動的なデータを検索するためのクエリを単純に文字列で組立てちゃったら、SQLインジェクションならぬ、SOQLインジェクションが起こっちゃいますね。。。

今岡純二

株式会社テラスカイ
取締役プロダクトマネージャ

1972年生まれ。1991年よりシステムエンジニアとして基幹系システムの開発/導入を数多く行う。 ここ数年は、SaaSおよびSOAに関わるビジネスを研究し、数多く手掛けるほか、webMethodsも扱う。 SaaSの分野ではSalesforceの導入を得意とし、Salesforce認定導入コンサルタントとして活躍。 週末は、ミニバスケットボールチームのコーチとして、子供たちを相手に奮闘中。


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